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【今日のこれ買わなきゃ!】映画公開前にチェックしたい西加奈子の『まく子』

2019/04/12

小説が大好きで、年間たくさんの本を読みます! 3月5日の「今日のこれ買わなきゃ!」は、小説好きの編集WAKIが今読むべき1冊をレコメンド。

西 加奈子オタクが“今”おすすめする1冊

敬愛している作家さんはたくさんいるのですが、なかでも熱狂的な西 加奈子さんファンのワタクシ。西さんの作品には、圧倒的な強さと、弱さを受け入れられるしなやかさがあると思っています。
登場人物は、みんな驚くほど不器用でコンプレックスにまみれている人ばかり。でも、絶望の中を必死に生きていて、いつも愛を求めて叫んで、どこかに向かって全速力で走っているんです。その姿が、人間の本質を鋭く描いているようで、いつもハッとさせられる。

毎回、ページをめくるたびに西さんの息使いが感じられ、文字に命が宿っているような錯覚に陥り、読み終えたころには、少しだけ世界が広がって見えるような気がするんです。これが西加奈子ワールド。得体のしれないエネルギーがオーラとなって、西さんの本を書店で対面すると震えるほど……。
もちろん全ての作品を読んでいて、どれも甲乙つけがたいほど私にとって大事な大事な作品ばかりなのですが、今何か1冊だけ、西 加奈子作品を紹介するのであれば、3月15日に実写映画の上映がスタートする『まく子』をぜひ読んでもらいたい。

『まく子』西 加奈子

ストーリーはこんな感じ

ひなびた温泉街に住む小学5年生の慧は、猛スピードで大人へと変化してゆく女子たちや、自分の身体の変化を恐ろしく思っていた。そんなある日、美しい少女コズエがやってくる。水道の水や、落ち葉、石粒などを撒くことが好きで、どこか不思議なコズエに最初は困惑していた慧だったが、次第に彼女に魅せられていく。そして、ある日コズエからある秘密を打ち明けられる……。

ここがみどころ!

大人になりたくない、死に向かいたくない慧が、今が楽しいと語るコズエと出会い、信じること、与えること、受け入れること、変わっていくことを、思春期の心の葛藤を描きながら表現しているこの作品。

作品を読み進めていくうちに、子供のころの経験によって今の自分が存在していることにを改めて突きつけられます。読み終わるころには、永遠ではない命の美しさを大切にしたくなる。今すぐ大事な人に会いたくなる1冊です。

小説家としてだけでなく、画家としても活動している西加奈子さん。表紙の絵と、ページの間に挟まれた挿画は、すべてご本人が描かれた絵。鮮やかな色彩と輪郭を囲う黒い線は、まるでフォーヴィズムを思わせる力強さ。それでいて優しさも感じられるんです。
このように、自身が描いた絵を小説の表紙にすることが多いので、西 加奈子さんオタクの私は絵にも注目するべく、毎回ハードカバー、文庫、どちらも購入しています。

3月15日(金)から実写映画の上映がスタート!

(C)2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)

主人公、サトシを演じるのは『真夏の方程式』で福山雅治さんが演じた湯川と心を通わせる少年役をしていた、山﨑光。謎の転入生コズエには圧倒的な美しさを放つ新人女優・新音さん。そして、サトシの母・明美役に、ドラマ『半分、青い。』に出演し話題の女優・須藤理彩さん、女好きでダメな父・光一役を草彅剛さんが演じています。公開前に小説もチェックして、映画館で西加奈子ワールドに思いっきり浸りたい!

公開日:2019年3月15日(金)
監督/脚本:鶴岡慧子
キャスト:山﨑光、新音、須藤理彩、草彅剛

公式サイトはこちら

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