BEAUTY

UV対策、できてる!? 意外と知らない日焼けの落とし穴

2019/03/01

日差しが暖かくなってくる頃。過ごしやすくてうれしい反面、紫外線の量が増え、日焼けの可能性が高まっています。そもそも日焼けって肌に悪いの? どうしたら日焼けを防げるの? 意外と知らない日焼け事情を、さまざまなメディアで活躍中の美人皮膚科医・小柳衣吏子先生が教えてくれます。これから迎える酷暑に備え、正しい紫外線対策を知っておきましょう!

日焼けって何が良くないの?

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肌老化の原因7−8割が紫外線の影響だと考えられています。「光老化」という言葉もあるくらい。

紫外線は
・UV-A
・UV-B
・UV-C
の3つの波長に分かれています。
UV-Cはとても肌への障害性が高い紫外線ですが、オゾン層でシャットアウトされているので、基本的には地表にはないと考えられています。
そのため主に気をつけるべきはUV-AとB。

UV-AはBよりも緩やかな紫外線ですが、降り注ぐ量がとても多いので注意が必要です。また、肌のより深く、真皮まで到達し、コラーゲンやエラスチンなど肌の弾力を担うタンパク質を劣化させてしまうので、シワやたるみの原因になると考えられています。

UV-BはAよりもかなり少ない量ですが、細胞障害性が強く、海に行った時などに真っ赤に日焼けしてヒリヒリするのはUV-Bのしわざです。皮膚の浅い層に入ってきて、細胞のDNAを傷めつけてしまい、それが元にシミができてしまったり、肌の老化や皮膚ガンへの影響することも。

・UV-Aはシワ、たるみ
・UV-Bはシミ、炎症

と覚えておくと分かりやすいです。紫外線を浴びることで肌の表面では酸化も起こり、保湿能力を奪うので乾燥にも繋がってきます。

窓ガラスはUV-Bを通しませんが、UVカット加工がされていない窓ではUV-Aを通してしまいます。窓際2メートル以内の席では、室内でも日焼けの危険性が。部屋の中でも日光が当たりやすい位置は要注意。飛行機や新幹線の窓はUVカット加工がされていますが、一般的な自動車はフロントガラスのみしかされていないことがほとんどです。運転中、横からの紫外線で手の甲だけ日焼けをしているなんてことも…!

日焼けをしたらすぐシミやシワになるの?

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私のところに訪れる患者さんのデータだと、35歳頃からシミが目立ってくる人が多いです。夏の紫外線は2分50秒ほど当たると将来シミができる、といった研究もされています。紫外線を浴びた直後というよりは、長年の積み重ねでじわじわと表面に現れてくることが多いでしょう。
ただし、海沿いの街に生まれ育って子供の頃からサーフィンをしていたとか、陸上部で年中外を走っていたとか、浴びてきた紫外線の量や時間の積み重ねが多い場合は早めに表面化してくる可能性が高いです。なので、1日も早い紫外線対策が将来の肌老化を軽減してくれると言えます。
そうは言っても太陽光を全く浴びないのは健康的でありませんので、日差しを受けながらも顔やデコルテなどの特に綺麗に見せたい部分に丁寧なケアをしていくのが良いと思います。

効果的な日焼け対策の方法は?

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・日焼け止めクリーム
・帽子
・サングラス
・メガネ
・日傘
などの物理的な対策が有効です。

帽子は顔に影ができるツバが付いたものを選びましょう。頭皮も日焼けすると毛髪の成長にも影響するので、サンバイザーよりもつむじまでしっかり隠れるものが良いです。しなやかな髪を保つためにも頭皮から守ることを意識しましょう。最近はストッキングなどにもUV加工のあるものが出ていますので「UV加工」表示をチェックして選んでみてください。

日焼け止めを選ぶポイントは?

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日焼け止めの
・「PA」はUV-Aの防止効果
・「SPF」はUV-Bの防止効果
を表していて、PAは++++、SPFは50+が日本の最大レベル。数字が大きければ大きいほど効果は高いので、一日中外にいる時やレジャー、スポーツなどのシーンでは特におすすめしています。商品に表示してある量を塗らないと数値の効果がありませんから、表示の量を塗りたくない場合は数値の高いものを選ぶと良いですよ。

日焼け止めはどうしても肌の乾燥やきしみが気になる方も多いと思います。乾燥肌の方はしっとりタイプや美容液配合のもの、アレルギー体質の方は敏感肌用などを。マリンスポーツの際はウォータープルーフのものが必須ですね。ウォータープルーフタイプはクレンジングが必要なものもありますが、ボディソープで簡単に落とせるものもあるので自分の生活スタイルに合わせてセレクトしましょう。

日本の夏はジメジメした暑い気候ですが、ヨーロッパなどはドライな気候。日焼け止めもそれぞれの土地や気候に合わせて作られているので、日本での生活には日本製を選ぶのがおすすめです。日本人の肌はメラニンを作りやすく日焼けをしやすいですし、「赤ちゃん肌」や「美白肌」が望まれていたりと、UVケアへの意識もかなり高い。そう言った意味でも日本人の肌質を研究して作られている商品を選ぶと良いですね。

ウォータープルーフだけでは守り切れない!?

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紫外線量は3月頃から夏にかけて急激に増えてきます。汗をかいたりタオルで拭いたり、暑い夏は特に日焼け止めが落ちてしまいがち。2〜3時間したら塗り直すなど、こまめなケアが必要です。
また、手やハンカチなどで触ってしまった部分がこすれて落ち、鼻先やおでこだけ日焼けしてしまったという患者さんも多いです。全体を均一に塗り直すのは難しいと思うので、顔などの特に気になる部分は「こすれで落ちている」ということを意識して日焼け止めを塗り直すことが大切です。日焼け止めはとても効果が高いので、ムラになった状態のまま日焼けをしてしまったという話もよく聞きます。ムラにならないよう、少量ずつ伸ばし、何度か塗り直すのもおすすめです。

日焼けをしてしまったらどうすればいい?

日焼けをするとターンオーバーが早まり、肌が乾燥状態に傾くので、とにかく保湿をたくさんしてください。化粧水はたっぷりと使いましょう。

遺伝的に肌の綺麗な人ももちろんいますが、患者さんをみていると、こまめにスキンケアしている方が綺麗に年を取れるという実感があります。何もしていない人よりも清潔感のある肌が保てるので、無理のない範囲で楽しみながらスキンケアに取り組んでいけると良いですね。
顔やデコルテなど綺麗に見せたいところを中心にケアをしつつ、紫外線の恩恵はしっかり受けて。夏らしいファッションを楽しみながらUVケアにも取り組んでみてください。

PROFILE:小柳衣吏子(こやなぎ・えりこ)

アオハルクリニック院長。専門分野は皮膚科、美容皮膚科。
平成10年順天堂大学医学部卒業後、平成23年、アオハルクリニック院長に就任し、現在に至る。順天堂大学医学部 皮膚科助教(非常勤)、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会専門医。著書に『美肌の王道』(日経BP社)。

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