PMSも生理痛も我慢しない! 婦人科医に聞く、乗り切るためのコツ
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PMSも生理痛も我慢しない! 婦人科医に聞く、乗り切るためのコツ

2018/03/13

毎月生理前にメンタルや体調面で不調を感じる女性のために、専門家の先生たちに、PMS=月経前症候群を予防するための対策と、PMSの症状を和らげるためのアドバイスをいただきました。今回はアヴェニューウィメンズクリニックの福山千代子先生のお話をご紹介します。

そもそもPMS(月経前症候群)って?

「排卵が終わって、黄体期の時期に起こる体調不良のことをPMS=月経前症候群と呼びます。通常生理前3〜10日間の間に続くイライラや情緒不安定などの精神症状や、頭痛、むくみ、肌荒れなどの身体的症状があり、月経の開始とともに症状は消えます。

 黄体期というのは、黄体ホルモンが分泌され、子宮が妊娠に備えて身体を休める時期。セロトニンが低下するので身も心もデリケートになるし、ウツと同じような症状が出やすい。落ち込みやすくなったり睡眠障害が起きたりするのもこれが原因です。また、身体が水分や栄養を溜め込もうとするから、むくんだり、便秘になったりしがち。

PMSの症状や生理痛が重い人は『なんでこんな辛いものが毎月来るんだろう』と思ってしまうかもしれませんが、PMSがあって生理がちゃんと来るということは、ホルモンバランスがいいということ。
女性の身体は卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)によってコントロールされていますが、このふたつがきちんと月経周期に合わせて分泌されるからこそ、子宮は赤ちゃんを産むための準備が出来るんです。月に1回生理があるからこそ、月に1回排卵して妊娠可能なタイミングがある、と考えてみてください。」

PMSの症状が出やすいのはどんな人?

「PMSのほか、PMDDと呼ばれる生理前不快気分障害という、PMSの精神的に重い症状(イライラ、落ち込み、不安感、過眠や不眠、過食など)で悩む方には、まじめな人が多いですね。何事にもストイックなのに、生理前や生理期間中だけ、不調を感じて自分を上手くコントロール出来なくなってしまう。本当は仕事をがんばりたいのにぼーっとして怠けてしまうし、スタイルを気にしているのにいつもより食べ過ぎてしまう、などなど。

 まじめな人は、そんな自分が悲しくなって余計にセロトニンという幸福を感じるホルモンの分泌量が少なって、でもまた自分をコントロールできずにイライラして……という、負のスパイラルに陥ってしまいがち。
でも、そんなに自分を責める必要はないのです。生理前は眠くなるし身体が栄養を求めるから、それらは自然なことだと思って、この期間だけでも自分を甘やかしてあげてください。

負の連鎖を断ち切るためにまずして欲しいのが、基礎体温をつけて自分の月経周期を把握すること。そしてどんな症状があったかも記録しておくこと。

そうすると『あ、今はこういう時期だからしょうがないんだわ』と、コントロールできなかった理由がわかるようになる。それだけで、症状が軽くなる患者さんも居るんですよ。

あと、この時期にイライラしてケンカをしてしまう人も多いので、そういう傾向があるならなるべく人に会わないとか、家族やパートナーなど近しい人には『今こういう時期だから』と伝えておいて、家事や仕事も無理はしないなど、自分なりの対策をみつけると乗り切りやすくなるはずです」

クリニックでの3つの治療法

ピル(低用量経口避妊薬)の処方

「避妊薬のイメージがあるピルですが、その中でも一相性という種類のピルを飲むと常に同じホルモンバランスになるため、PMSの原因となるホルモンの変動が少なくなります。人によって、最初のうちは吐き気やむくみなどの副作用が出ることも。とはいえ、ほとんどの方は1〜2週間内服するうちに気にならなくなります。
ピルによって乳がんのリスクが高まる可能性については、乳がんは環境遺伝子や家族からの遺伝などの影響の方が大きいので、基本的に心配しなくていいと思います。ただ、喫煙者の方、高血圧の方、血栓症のリスクが高い方には処方できません。
 日本人は予防薬としての薬を服用するのに抵抗がある方が多いですが、体質にさえ合えば、PMSの症状がかなり緩和されるので、つらい人は、服用を考えてみるのもよいでしょう。
ちなみに、もし妊娠したくなったときには、ピルの服用をやめればその日から避妊効果はなくなりますのでご安心を」

漢方薬の処方

「『ピルには抵抗がある、体質に合わない』いう方に勧めているのが漢方薬。症状によって、イライラや落ち込みに効く加味逍遙散(かみしょうようさん)や、むくみに効果がある五苓散(ごれいさん)、同じくむくみや冷えや頭痛に効果がある当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などを処方しています」

PMS用サプリメントや点滴による治療

「通院可能な方なら、即効性のあるPMS点滴がおすすめです。アミノ酸やビタミンB・ Cを配合している『PMSスタンダード 点滴』と、それに加えて精神を安定させるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルを配合し、倦怠感などにも効果がある『PMSスペシャル点滴』、高濃度ビタミンCによりストレス時に発生する活性酸素を除去してイライラや不安感を和らげる『PMSストレス点滴』の3種類があります。この点滴は、PMSの症状が出そうなタイミングで受ければO.K.。何度か受けると、だいたい皆さん、ご自分の通院するタイミングがわかってくるようです。
 通院は大変、という方にはサプリメントを処方しています。これは点滴と同じで、PMSの症状が出そうなときや症状が辛いときに服用するもの。こちらはアミノ酸やビタミンを内服する『PMSベーシック』に加え、さらに症状によって成分のカスタマイズが可能です」

治療法はどうやって選べばいい?

「当院では、上の3つを説明して好きなものを選んでいただいています。「当院では、上の3つを説明して好きなものを選んでいただいています。ピルは1日1回飲むだけだから楽だけれど、人によっては抵抗があるかもしれないし、漢方だったら抵抗はないけど1日3回飲まなくてはいけないので、薬が苦手な方だったら厳しいかもしれない。サプリはPMSのときだけ服用すればよくて副作用もないので手軽ですが、漢方のほうが保険が適用される……など、それぞれにメリットとデメリットがあります。
そのメリットとデメリットを検討していただいた上でご自分に合った治療法をみつけるのがいちばん。採血などの検診は必要ないので、思っている以上にPMS治療のハードルは低いはずです。

当院の患者様はだいたいいくつかの治療法を組み合わせている方が多いですね。そして必要であれば抗うつ剤や利尿剤、痛み止めなどを処方することも。
 女性の社会進出に伴って、PMSも見過ごせない問題となっています。当院だけでなく、PMSの治療に力を入れている病院も増えて来ました。女性にとって、PMSや生理中を含めると月の2/3くらい体調の悪い時期となることになりますが、治療を取り入れることで、いい状態の時期を長く保つことが可能になります。それなら取り入れなければもったいないと思いませんか? もし辛いPMSに悩んでいるなら、ぜひクリニックでの治療を試してみてください」

アヴェニューウィメンズクリニック 福山千代子先生

クリニックデータ

アヴェニューウィメンズクリニック

東京都港区六本木7-14-7 トリニティビル4階
Tel:0120-766-649
【電話受付時間】11:00 ~ 20:00
休診日 水・土

ピルは月¥2800〜、PMS点滴¥3000〜、PMSサプリメント¥4000〜、漢方は保険適用

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Editor:Moyuru Sakai
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